超解説!みんなで作ろう自作バキュームフォーム(自作バキュームフォーマー)その5
さて、本日2回目の記事。
年始にこの記事を使うのがぼく的には楽なんだけど、
間にGレコとかはさんじゃうのもね。

では、ここからは詳細。

まずはその特徴です。
バキュームフォームで生成されたものは
*曲面の再現性
*基本的にプラ板1枚なので軽い
*プラ板一枚なのである程度強度がある
(さらに強度が必要ならパテを裏打ちしたり竜骨をプラ板で仕込んでもいい)
*完成形はプラ板一枚分大きくなってしまう。(厳密には伸ばされてさらに薄い)
なので、原型を少し小さくするか、完成体を少し幅詰めするかということになります。
*加工中に失敗してもプラ板一枚なので、ランニングコストが安い。
(一枚のTAMIYA製プラ板なら4回分切り出せる)
といった感じ。


それらを認識した上で
どういう場合にバキュームフォームが有効なのかといえば、

1:プラ板での再現が難しい曲面やその左右対称のパーツが欲しい場合。
円錐形や先の丸まった円筒形などなど。

2:ポリパテやキャストの塊で作ったパーツを軽いものに置換したい時。
塊で作ったものの、可動モデルに使うには重すぎて困る場合などですね。

3:ポリパテやキャストの塊で作ったパーツ内部を中空にしたい場合。
関節を仕込みたい場合に元パーツを掘るって仕込むのか、バキュームで作って仕込むのか、
作業的カロリーを考えて、良さ気な方でやるといいと思います。
人型なら、片腕、片足つくるだけで、反対側も量産できるのもポイント。

4:躊躇する大胆な作業に。
例えば、もう手に入らないだろーなーというような、古いキット。
腰と胸部を切り分けていといろやりたい。でも失敗したら・・・。
そんな時にバキュームをかけて(旧キットはスライド金型とか使ってないから、抜きが1方向なので抜きやすい)、バキュームの方を刻んでやってみるというのもありだと思います。
(当然少し大きくなるので一部詰める)


<原型について>

1:ベストなのは、バルサ材とかポリパテの塊から削りだしたもの、はたまた固まる粘土など。
抜きやすい形状ならいいんですが、
抜けない場合、型から剥がす時「原型にさほど気を使わず」カッターを入れて割ることが出来るからです。

ちなみに本編でも数回でてくる、ss standmanさんに教えていただいたバルサ材は「カッターで切れる材木」としてホビーに大活躍したのですが、今はなかなか手に入らないようです。ホームセンター3種類回って、店員さんにも伺ってみたのですが、今はパイン材とDIY材というものに置き換わってますね。
残念ながらカッターでは切れません。
模型店でもなかなか扱いがなく、もしかしたらVOKSなど大きな模型店ならあるかもしれないといった程度(まだ確認しに行ってません)
通販の方が早いかも。

キットを原型に使う場合は、熱で溶けてくっつき合うんじゃないの?とぼくも思ってたんですが、
そんなこともなく、その点は大丈夫だったのですが、ピッタリくっつきすぎて、
しかも抜きにくい形だったのでカッターで切れ目入れるのに、やはり原型にも少し傷がつきましたね。
はじめの方の記事でも書きましたが、完成品フィギュアなどは、材質や塗装などによっては原型に使うことで溶けたり、塗装が焦げたりといったことがあるかもしれません。自己責任でお願いします。

2:抜く方向。
形によって様々なんですが、基本逆テーパーにならないように気をつけて。
バキュームフォーム65
上は抜きにくいが、下は抜きやすい。こういうことです。
カタチによって、いろんな方向で抜くことを検討して場合によっては2分割することも念頭に入れてやってみるといいかもしれません。
(やってみて無理だったら)奥まった部分には原型に穴を空けて吸い込みを助長してあげるといったことも。

バキュームフォーム71

絵がかなり残念なので伝わりにくいですが、妖怪ウォッチのジバニャンのように、耳の内部がラウンドしながら奥まってる造形だと
バキュームフォーム72
よこから見ると破線のように面が奥まっているのに、バキュームすると右図のように耳の頂点から真下に面がさがってきてしまう場合があります。(あっさりうまくいく場合もある)
バキュームフォーム73
そこで一工夫。原型の底面に穴を空け、さらに耳の奥まった部分の天面に数箇所穴をあけて、「吸気の道」をあらたに通して、意図的に引き込んでやるといいと思います。
こんな感じで、いろんな工夫でプラ板を密着させる方法を模索しながらやるといいと思います^^

3:原型の下に台を付けて、パンチングプレートに両面テープで固定しますので
前にも書いたとおり原型の一番下、プレートに接するあたりが一番原型への追従性が悪いので、
台で持ち上げて、余剰部分に、「成形の悪い部分」をもってくるようにします。
尚、原型より台が大きければ、そこでプラ板は外へ折り曲がり、
バキュームフォーム67
小さければ内に折れ曲がって(しかも折れ目でいきなり切らないと、そもそも抜けない)
作りたい完成品の一番裾に「折れ目」が来ます。
その曲がり方が90度に綺麗に曲がってて、綺麗に切り出せたならなにも問題はないのですが、
少しだけ広がって、切り落としても「曲がりかけ」が残った場合の対処の提案をしてみたいと思います。

正式な方法はカッターで切除できるバルサ材という木片に原型の裾を押し当てて、ペンで形を書き、そのとおりにカッターで切除する方法や、同じように発泡スチロール使って、発泡スチロールカッター(¥500前後。電池を入れて、ニクロム線を赤熱化させて溶断するという代物)で焼き切ってしまう(曲線再現が楽)という手がよく載ってると思うのですが、かさばる兄さん式はもっと簡単です。

バキュームフォーム66
まず原型の裾を1mmプラ版を押し当て瞬間接着剤で数カ所を点付け。(仮留め)
くっついたプラ板をはさみでジョキジョキと裾の形に合わせて邪魔な部分を切り落とします。
それを2セット行い、原型の裾を2mm伸ばしてやるわけです。

そして、バキュームフォーム本体の枠が80mmなので、80mm〜100mmほどの適当な土台を両面テープなどでくっつけてやるわけです。原型よりも小さくなければ大丈夫。(抜きにくいから)
形も、原型に合わせて削らなくてOK。理想は原型と同じ大きさか少し大きい面積の天面を持つ台形です。
「抜き勾配」があるので抜きやすいと思います。

バキュームフォーム68

そしてバキュームを取った後、台の半分くらいの高さまで余白を切り取ります。

バキュームフォーム69
そして半分露出した台をつまんで原型ごと台を抜き取るわけです。
そして完成品の台座に合わせて外側に折れ曲がった部分は、必要な部分の2mm下なので、折れ曲がったトコでジョキジョキ切って、2mmの余剰を丁寧に切り落せば、完成です。
バキュームフォーム70
上の図は、土台を直接貼り付けた場合。
土台の大きさがぴったり合ってないと、原型の裾に折れ目が来て、直角に折れてくれていない場合困る。
下の図はプラ板でピッタリサイズの余剰を伸ばした場合。
多少折れた部分の角度が浅くても、横線より上が必要部分なのでなにも問題なし。

台座を加工するよりも、本体を伸ばすほうが楽という方式ですが、いかがでしょうか?
色々やる中で、条件が合えばぜひ試してもらいたいやり方のひとつです。


失敗した場合の考えられる原因とか対処。
きっと妖怪のせい。

穴が空いた。
|
|_プラ板の熱しすぎかも?
|_選択したプラ板が薄すぎたかも?一段厚いものに変更してみよう。
|_プラ板を節約しようと、小さく切って原型ギリギリにしてない?
  ケチると引っ張られる部分が減って失敗するよ。


滑り台現象が起きた

|_吸引力が足りない
|   |_本体の隙間テープの高さを80mm>30mmとかに落とす。
|   | その際、パンチングプレートを固定しているネジの頭の方が高くなるので、
|   | 低いものや頭が出ていないものに一緒に交換するといい。 
|   |
|   |_ホルダーのフォトフレームの厚みが分厚すぎる。
|   | いっそ、ぼくのように一枚のフォトフレームのフラットな面に
|   | 直接プラ版をクリップで留めてみるといい。
|   |  
|   |_ステージの面積が広すぎる。
|   | 一番外側に貼ってた隙間テープを剥がして、さらに内側に貼って面積を減らしてみる。 
|   | 
|   |_掃除機とノズルはしっかりつながってるか?
|     隙間があればビニールテープを巻くといい。
|      あとボックスのあいだに詰めた配管パテあるいは粘土に隙間はないかチェック。

|_プラ板の暖め不足。(これがほとんど)
  かなりだらーんと下がるところまでやって欲しい。
  あと、端の方も暖めてあげて。  
  ステーがついてるので、やけどしそうということにならないはず。
  失敗したら、穴があかない限りは、もういっかい暖めなおしてトライできるよ。

原型が外れない
|
|_原型を置く方向などを上記の記事のように見なおしてみよう
|
|_天面側に小さくピンバイスで原型に気をつけて穴を空けて、爪楊枝で押してみよう
|
|_原型に気をつけてカッターで切れ目を入れて、慎重に押し広げる。

こんな感じでなんとかなるんじゃないでしょうか?

トライ&エラーでがんばってみてください。


<改良アイディア>

本体の隙間テープの高さを80mm>30mmとかに落とす。
その際、パンチングプレートを固定しているネジの頭の方が高くなるので、
低いものや頭が出ていないものに一緒に交換する。 
(ぼくのはパワー有り余ってるからしないけど)

ホルダーのフォトフレームの一辺に蝶番をつけて開閉可能にして、
残り三辺に磁石を埋める。

これでとりあえずは、バキュームフォームの自作の記事を終わりたいと思います。
大量の文字、へたっぴな絵などに最後まで付き合ってくれてありがとうございました。
やってみてわかんないこととかあれば、初見の人でも遠慮無く聞いてくださいね。

自作して完成したら、出来たよ!ってカキコくれると嬉しいですね。
あるいは、自作してその様子をブログとかに上げるときに、
ここで作り方載ってるとか、文中で紹介してくれるとさらに嬉しいかも^^
「バキュ友」が広がっていくといいなぁw

またぼく自身もホルダー貴方疲れているのよ作りなおした時にでも、
追記として記事を上げたいと思ってます。興味ある方はまた読んでくださいね!


では、みなさん、良いバキュームライフを!


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[2014/12/28 22:57] | 自作バキュームフォーム | トラックバック(0) | コメント(5) | page top
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コメント
「TKA(わかるよね?)バキュームフォーム講座」お疲れ様でした!

コレは良い記事だな~、いや本気と書いてマジで。
昔は情報と言っても模型雑誌にちょこっと書いてある記事を読んだり、小さい写真を虫眼鏡で見て想像しながらトライ&エラーの繰り返しでやったものですが、
ここまで詳細に説明されると「やってみたい」よりも「やりたい!」って気持ちになると思います。

バキュームに慣れちゃうとキットを改造するよりある意味楽チンなので、大きめなフォルムの妖怪猫なんかフルスクラッチでスグ作れちゃいそう。

この調子で来年は型取り・複製・フェスで販売の3コンボを目指しちゃって下さいw

来年の千葉しぼりが楽しみだなー(←永遠プレッシャーw)
[2014/12/29 07:36] URL | ss standman #- [ 編集 ] | page top
ss standmanさん、おはようございます!
TKA・・・。
The Kasabal Anchanの略ですな!(絶対違うw)

一応真面目に、バキュームフォームの駆け込み寺というか、決定版というかそういうのを目指してみたので、そういってもらえると嬉しいですね。

自身やってみて思ったのは、これは出来る、出来ないという高等なものではなく、やるか、やらないかの話だなと。

いろいろな使い方が想像できますね。
ある程度楽に。

フェスはそもそも行ったこともないんだよね^^
そのうち行ってみたいと思います。
(見る方w)

千葉絞りはほんと楽しみ!
技術的な期待はされてないので、逆に気楽だったりしますw
「いっぺん会ってみたい枠」とでも言おうかw
とりあえずワンダーニャン作った上で、もう一個なんかに取り組むかも?ですね。

[2014/12/29 08:36] URL | かさばる兄さん #- [ 編集 ] | page top
あ!今気づいた!
戦いは 数だよ 兄貴。
でTKAか!w(本気できづいてなかった!w)
[2014/12/29 12:16] URL | かさばる兄さん #- [ 編集 ] | page top
 こんばんは。
 自作バキュームフォームの連載記事を全て拝見させて頂きました。
 バキュームフォーマーの材料の写真に加え入手先と価格j。
 続く作り方では写真に加え、実践編では時間との勝負であるだけに図説を交えての要点を押さえた図説での解説は、実践された方ならではの詳しさですね。
 人に何かを伝えるというのは、本当に難しい。実践した事のない人に対し居丈高な物言いを一切感じない、本当に丁寧な解説記事でした。
 あとは本人の失敗と成功の積み重ねですが、本来なら一人で試行錯誤し、そこに行き着くまでのムダな時間やコストがかなり省くことができるだけに、これから実践しようとされる方の助けとなっていらっしゃいますね。
 私が今後のプラモ作りでバキュームフォームを行うかは分かりませんが、これは知識として非常に勉強になりました。ありがとうございますm(_ _)m 
[2014/12/30 21:36] URL | kou #- [ 編集 ] | page top
kouさん、おはようございます!
お褒めに預かり恐縮です^^

初めはもうちょい写真が多かったのですが、ページが重くなりすぎてしまって、これはイカンと。
そんで、記事の分割を考えたのですが、あまりに分割数が多くなるのも読む側の混乱を招くと思って、軽い写真=絵かなと相成りました。

やってみると意外に楽しかったので、今後はどの記事でも絵の併用が増えると思います^^

とくに材料には力を入れて、写真まで付けてみましたよん^^
どの記事読んでも、これ買ったけど、大きさいけるのかな?と自分が悩んだり困ったりしたので、本当にこの記事読んで作ろう!って思った人が、安心して、「あ、これこれ。これを買えばいいんだな。」って余計な所で神経的労力を使わないようにと心がけてみましたので、そこを褒めていただけると嬉しいですね。

楽しんでいただけたようでよかった!




[2014/12/31 10:04] URL | かさばる兄さん #- [ 編集 ] | page top
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