不老不死の苦悩。
「やめろ・・・それ以上近づくな!もういっそ殺してくれ・・・」

絶望のスパイラルの中で俺はやっとその言葉だけを振り絞った。
だが、近づいてくる人影にいらえはない。
言葉が音声という形で空気を振動させることができなかったのか、
鉄の如き精神で鎧われた拷問吏の如きこの人間の耳には、
心地よい響きでしかなかったのか。

ヤツらにこの身を買われて、どのくらいの年月が経ったのだろう。
契約では、一回こっきりこの身をヤツらに捧げてお役御免。
この薄汚い世界に別れを告げるはずだったのに・・・。

何故だ・・・何故こうなってしまったんだあぁぁぁ・・・

己の問いに応えるかわりに、拷問吏のような男の手に握られた鈍い光を放つ2枚の金属が、
互いを交差させながら俺の体を断ち切ってゆく。

「ぐあああああああっ!!!」

身体が引き裂かれる。

だがその瞬間からすでに傷口の細胞は再生が始まり、
数日後には何事も無かったかのように、健やかな身体を取り戻すのだろう。
この忌むべき回転木馬のような、終わりのない破壊と再生の予定調和劇には苦痛がブレンドされており、
何度経験しても慣れる種類のものではない。

半身を喪う如きが痛みに、何故自分が肉体的にも、精神的にも耐えれるのか。
以前は確かにそのシステムに興味があったのだが、
今や、説明を受けたとしても理解できるほどの正気が己に残っているのか甚だ疑問である。
もはや、生かされているだけだ。
Be good yourself 好きにするといい。
俺は眠りに等しく生きる事にする。



・・・庭先に埋められた薬味用ネギをハサミでジョキジョキ切りながら、
そんなネギのドラマを思ったりw


アニメやコミックで、不死だとか、痛みこそ受けるけど傷が自動的に治る的な、
俺TUEEE!なチートキャラクターって一見かっこいいけど、
案外、庭先に植えた薬味用ネギとえらい変わらないのかもしれない。w

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[2014/09/29 08:23] | 雑記 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top
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コメント
おはようございます。

ハラハラ・ドキドキ物はちょっと苦手で、ましてやホラーとスプラッターは鼻血が出るほど苦手なので今回のは読んでてキツかったです。

なぜか不死身の村雨ケンジはカッコイイと思いますが。

「なあに、どうせ俺は死ねない男だ。またすぐ生き返る。ま、大作(かさばるw)の坊やには随分と嫌(食)われちまったがな」


[2014/09/30 06:10] URL | ss standman #- [ 編集 ] | page top
ss standman さん、こんばんは!
今回はラノベタッチで責めてみましたw

村雨さんの引用がやけに旨いなw

能力を使えば使うほど死から遠ざかる男と、能力を使えば使うほど死に近づく女が、寄り添ってたってのが印象的だったなぁ。
深いよ、ジャイアントロボ!w
[2014/09/30 18:15] URL | かさばる兄さん #- [ 編集 ] | page top
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